鋳物ホーロー鍋メーカーの中でも、人気の高いストウブ(Staub)は、フランス北東部アルザス地方で生まれ。食材から出る水分だけで調理できる無水鍋や、キャンプなどのアウトドアでも美味しく手軽に調理ができることで有名。ストウブ独自の仕組みで、食材から出た旨味を含んだ水分を蒸気に変え、食材本来の水分だけで旨味を最大限に引き出してくれる優秀鍋です。時短で調理でき、さらに煮る・焼く・蒸す・炊くなど、多くの加熱方法にも対応していて、一度使ったらもう手放せなくなる ストウブ鍋の特徴、人気色、種類、選び方や ストウブの使い方、洗い方、お手入れ方法などを紹介します。
鋳物ホーロー鍋とは
鋳物ホーロー鍋とは、メリット・デメリット
鋳物琺瑯鍋(いものホーローなべ)は、溶かした鉄を鋳型に流し込んでつくった物の表面にホーロー加工を施した鍋で、保温力が非常に高く、煮る、蒸す、炊く、焼く、揚げる、全ての加熱調理に適した万能鍋です。 鋳物ホーロー鍋は、基礎となる素材が金属のため、耐久性に優れており、 表面部分は、ガラス質コーティングなので、擦り傷、食材の匂い移り、カビ、湿気や高温にも強いのが特徴で、キッチンでの普段使いの料理はもちろん、アウトドア・キャンプでの野外での調理道具としても人気です。一方、鋳物ホーロー鍋は、金属素材のため他の素材の鍋に比べ重厚で重いため収納場所は、カウンター下や、キャビネットの下部分など、背の高い場所を避けて収納することを検討する必要があります。またほとんどの熱源に対応可能ですが、電子レンジだけは使用できません。
地球・体に優しい 鋳物ホーロー素材
ホーロー(英語ではエナメル)の技術は古く、紀元前古代エジプトから、日本では飛鳥時代に伝わり、現在の鋳物ホーロー技術は、明治時代以降のもので、世界的に調理器具や医療機器、住宅のシンクなど幅広く使われおり、無機質で人の体に優しく、口の中に入れる食材を安心して調理できる素材として適切です。また最近では、調理器具でおなじみのテフロン加工の「テフロン」は、プラスチックの一種で、適切な使用をしないと健康への影響があることも分かってきており、「脱プラ」の一環としてテフロンから鉄や鋳物ホーローに調理器具を置き換える人も増えてきています。
ストウブ Staub 鍋とは
ストウブ Staub 鍋の特徴
フランス北東部アルザス地方の象徴コウノトリがシンボルマークのフランス生まれのストウブ(STAUB)。伝統的な独自の製造方法で造られており、蓋がガチっとはまり熱伝導が良く、 保温性に大変優れています。熱い物は熱さを保持し、冷たい物は冷たさを保冷します。また、「アロマ・レイン」と呼ばれるストウブ独自の仕組みで、食材から出た旨味を含んだ水分を蒸気に変え、鍋内で自動的に対流し「ピコ」という小さな突起によって食材にまんべんなく降り注ぎます。これにより食材本来の旨味を最大限に引き出し、ふっくら仕上がります。
IH(100V、200V)、ガスなどの直火、オーブン、電熱コンロ、ハロゲンヒーター対応OK 250度の熱まで対応(蓋のつまみを含む) 電子レンジ対応NG 食洗機対応OK/洗剤による変色が現れる場合があります
ストウブ Staub 鍋の人気おすすめカラー
深みと重厚感があるストウブ鍋のカラーバリエーション。 重宝するストウブ鍋は、2つ目、3つ目とサイズやモデル違いでリピート購入する人も多いので、お鍋同士の色の組み合わせやキッチンの雰囲気を考えて選ぶと失敗ナシ。また限定色や新色も毎年のように発表されており、人気モデルサイズによっては売り切れとなることがあるので決断はお早めに。
ストウブ Staub 鍋 の人気色
ストウブ Staubのおすすめ人気モデル
Staub ピコ・ココット ラウンド(丸型)
鋳物ホーロー鍋デビューにもぴったりのピコ・ココット ラウンドタイプ。煮る、炊く、焼く、揚げる、オーブン…全調理方法に「ちょうどいい」!幅広い調理に活躍する万能タイプ。熱源からの火の当たり方が均一で、コンロの上で場所をとらず、収納しやすい点でも優れています。
サイズ 11種類(10~34cm)、2㎝ごとのサイズ区切り 目安:1人分=14-16cm、2人分=16-18-20cm、3-4人分=20-22-24cm、5-6人分=24-26-28cm 使い勝手がいい人気サイズは、22cm サイズに迷ったら、大きい方を選んだ方が◎
Staub ピコ・ココット オーバル(楕円型)
ラウンド型(丸型)に比べ、高さが低く、横に広いオーバル型(楕円型 )は、ラウンド型や通常の丸い鍋だと入らない まるごと魚や、かたまり肉、長い野菜などをそのまま切らずに調理がで便利。オーブンにも入れやすい形で、調理後食卓にそのまま置くだけで存在感があり、テーブル映えがすごい!と見た目の美しさでも人気のタイプです。
サイズ 8種類(11、15、17、23、27、29、31、37cm) 目安:11~17cm=1~2人分オーブントースターに入りやすい、23~27cm=2~4人分テーブル映えがいい、29~37㎝=4人分以上プロ向き 重宝する人気サイズは、27cm コンロの大きさ、コンロ間の幅を考えて、ちょうど合うサイズを選ぶのが良い。
Staub ラ・ココット de GOHAN(デ ゴハン)
「ラ・ココット de GOHAN」は昔ながらの羽釜に着目し、丸くカーブした底のフォルムで、鍋底から大きな対流を生み出し、鍋全体でお米をムラなくふっくらと加熱します。丼物、釜飯、煮込みうどんのなどの麺類やパン、オニオンスープなども美味しく見栄え良く仕上がります。
サイズ Sサイズ、Mサイズ 目安:Sサイズ=1合炊き、0.73L、12㎝、Mサイズ=2合炊き、1.74L、16cm 毎日食べるご飯の量に合わせてサイズを選ぶのが◎
他にもある!フランス生まれの万能な鋳物ホーロー鍋
鋳物ホーロー鍋・ストウブの使い方・調理方法
煮る・蒸す・炊く
煮崩れなし! 時短で染み込む煮料理&蒸し煮
煮る・蒸すの最強アイテム。煮崩れしらずで、 短時間で均一に火が通る
鋳物ホーロー鍋は、鍋の中で加熱する時にゆっくりと食材に熱が伝わっていき、煮崩れがし難く、火が均一に食材に通り、ムラがなく美味しく仕上ります。 また、 鍋蓋をして、密閉することにより短時間で丁寧に素材に味が染み込み、 密閉し熱で圧縮させることにより、食材自ら持つ水分だけで美味しく蒸し料理が完成します。
こんな料理に最適 おでん、角煮、肉じゃが、ロールキャベツ カレー、シチュー、ポトフ、ポットロースト 無水野菜蒸し、焼き芋、蒸鶏、アクアパッツァ
ふっくらご飯も炊ける
旨みを閉じこめたふっくら鉄釜のご飯の味を短時間で実現。
鋳物ホーロー鍋は、昔ながらの鉄釜と構造が似ており、鍋底から大きな対流を生み出し、鍋全体でお米をムラなく加熱し、鍋全体がゆっくり均一に温まり、お米の芯まで水分がしっかり浸透し、一粒一粒にムラなく熱が伝わります。また、重い蓋で密閉された鍋の中は、旨みを含む蒸気でいっぱいになり、旨みを閉じこめ、ふっくらおいしくご飯が炊き上がります。
こんな料理に最適 白米、玄米、雑穀米ご飯 炊き込みご飯、リゾット、ジャンバラヤ
焼く・揚げる・オーブン
想像以上に活用できる!焼き&揚げ物
ふっくら仕上がる炒め物&揚げ物
鋳物ホーロー鍋は、焼き物、炒め物にも活用できます。 鍋の保温力が高いため野菜や魚などをふっくらと仕上げるには最適。一方、パラパラ系チャーハンや強い火力でシャキッとさせたい中華には不向きです。また、揚げ物も火が均一に通りふっくらと揚げることことができます。鍋の深さも揚げ物にちょうど良く、少ない油で揚げ物ができ、蓋をして揚げることで油の飛び散りが減り、食材の中までしっかりと火が通ります。
こんな料理に最適 野菜ソテー、魚の塩焼き、肉とキノコの蒸炒め から揚げ、竜田揚げ、野菜の素揚げ、天ぷら
料理の幅が広がるオーブン料理
オーブンとの相性抜群。失敗しらずで簡単に食卓が映える
鋳物ホーロー鍋の定番レシピと言えば、煮込み料理と共に人気があるのがオーブン料理。食材の水分を逃さず焼けるので、中はふっくら、外はパリっと仕上がります。面倒に感じるオーブン料理ですが、 鋳物ホーロー鍋だと、失敗なくスピーディーで簡単に出来ると料理好きでハマる人も多い。オーブンで調理してそのまま食卓に出しても様になります。
こんな料理に最適 パン、フォカッチャ、グラタン、スフレ ローストチキン、魚と野菜のオーブン焼き
組み合わせ調理・スイーツ
無限に広がる組み合わせ調理!
鍋ひとつで、組合わせ加熱調理に対応
いろいろな加熱方法に対応した鋳物ホーロー鍋の特徴を最大限に生かせるのが、組み合わせ加熱調理。カレーや肉じゃがのように「炒める→煮る」や、欧州風煮込み料理でも広く活用される 「煮る→オーブン焼き」、魚料理に活用できる「焼く→オーブン焼き」も鋳物ホーロー鍋ひとつで調理ができ、組み合わせ加熱調理で料理の幅が無限に広がります。
こんな料理に最適 オニオングラタンスープ、カレー チキンのトマト煮込み、焼き豚チャーシュー
スイーツも作れる
高温→冷凍でスイーツも作れる
アイスクリームやゼリーなど、一度熱を加えてから、常温で熱を取って冷蔵庫や冷凍庫で冷やすスイーツは、 鍋ひとつで作れます。アイデア次第でマルチに活用でき、そのままテーブル映えするのも、鋳物ホーロー鍋のメリット。
こんな料理に最適 アイスクリーム、ゼリー、プリン ケーキ、ムース・ショコラ
鍋やキッチン用品に表記されている対応表示マークの見方・意味
鋳物ホーロー鍋・ストウブの洗い方、お手入れ
鋳物ホーロー鍋ストウブの洗い方、焦げてしまった時
洗い方のポイント 擦らず洗う 研磨剤の入った洗剤は使わない 汚れ落としは重曹が有効的
ストウブ鍋は、食器洗浄機で洗える
ストウブの鋳物ホーロー鍋は食洗機で洗うことができます。鍋自体が重いので、割れやすいガラスやお皿と一緒に食洗機に入れて洗う場合は、他の食器に当たらない様に、しっかり固定して入れてください。
手洗いは、擦らずに洗う
手洗いの場合は、市販のスポンジと洗剤を使って水またはぬるま湯で洗ってください。研磨用の洗剤や金属性のスポンジはホーローに細かい傷が残るので使用は避けてください。
焦げ、頑固な汚れ、食材の色移りは重曹を使う
焦げが付いてしまった場合は、お湯に大さじ2~3杯の重曹を溶かし火にかけて、その後、火を止めて10分くらいおき自然に冷まします。冷めたら、柔らかいスポンジで洗います。頑固な焦げ付きの場合は、同じ行程を2~3回繰り返してください。
カレーやミートソースなど食材による色移りも、同様に鍋に重曹を加えた水を沸かし、しばらく放置してから中性洗剤とスポンジで洗ってください。色移りや汚れがひどい場合は、重層を水で溶かしペースト状にしたものをキッチンペーパーにつけて磨いても、きれいに落とすことができます。
鋳物ホーロー鍋ストウブのお手入れ、気を付けたいこと
木製やシリコンの調理用具を使う、湿気に気を付ける
鍋の内側に傷が付かないように、へらやおたまなどの調理器具は、木製やシリコン製を使うと、いつまでも新品のように長年愛用することができます。また鍋を洗った後は、十分に湿気を取ってから保管してください。湿気が気になる場所で保管する場合は、鍋と蓋の間に隙間を空け密閉状態を避けるか、蓋を外した状態で保管してください。
鍋にオイルをなじませる(シーズニング)お手入れ
焦げ防止のために、時々シーズニング(鍋に油をなじませる)のお手入れをするのがおすすめです。購入後使い始める前の1回と、鍋肌がカサカサして、以前よりも焦げが付きやすくなった時が シーズニングのタイミング・サインです。
- 洗浄後の清潔な乾いた鍋で、シーズニングを行います。
- 食料油(サラダ油、オリーブオイルなど)をキッチンペーパーやハケなどを使って鍋の内側全体に油を薄く馴染ませます。
- 鍋内部の淵なども忘れずに油を馴染ませてください。
- 油を馴染ませた状態で、鍋を弱火で3~5分間、加熱する。
- 軽く触れてみて熱いと感じたら火を止める。鍋から煙が出てきたら熱すぎなので火を止めてください。
- 火を消して、熱が冷めるのを待ちます。
- 冷めてくると余分な油が浮いてくるので、キッチンペーパーや布などで余分な油をふきとり、完了です。
- 水洗いなどせずに、そのまま保管してください。